Kilims   〜キリムについて〜 

 

 

 

キリムは中央アジア(トルクメニスタン等)から西アジア(トルコ、アフガニスタン等)、

 

北アフリカ(モロッコ等)にかけての乾燥地帯や草原地帯で遊牧民の手による平織りの織物です。

 

羊やらくだの毛、また場合によっては綿も使った毛足のないカーペットを指します。

 

 その起源は定かではありませんが7000年前に遡るとも言われています。

 

紡いだ糸を草木から抽出した染料で染め、何カ月もかけて織られた織物は敷物としての役割のほか

 

背もたれの枕や収穫物の収納袋、赤子を背負う袋などとして遊牧民の生活に密着した生活道具でした。

 

現在でもイスラム諸国では、祈りの時やホテルのロビーなど身近な場所で日常的に使われています。

 

 キリムには様々なモチーフ(例として羊の角、川の流れ、狼の口、櫛等)が多彩に織り込まれています。

 

それらは織り手のその時々の願いが込められており、一族の繁栄や幸せな結婚等が表されています。

 

キリムを織るのは主に女性の仕事なので、女性が考える幸せへの思いが多く込められているようです。

 

現在、トルコで生産されているキリムは国内産の羊毛だけでなくオーストラリア産,ニュージーランド産の

 

羊毛も使用しています。20世紀初頭、化学染料の台頭により手間のかかる草木染めは衰退しました。

 

しかし近年では草木染の風合いの良さが見直されると共に、商品戦略として付加価値の向上を意図して

 

同染めが復活するという兆しも見られています。

 

織り手は専ら村の女性達ですが、ヘレケというシルクじゅうたんの名産地では男性が織り手として

 

工房を構えている地方もあります。前述したように、キリムには様々な文様のデザインが施されています。

 

一見意味のない幾何学模様に見えますが、家内の平和や繁栄、豊穣など、一つ一つに意味のある形が多く、

 

作り手の気持ちがデザインに込められています。但しモチーフに関しては地方や織り手によっても

 

その捉え方が異なる場合もあり、一概にして説明する事はできません。

 

モチーフの解釈の多様性のみならず、織り方に関しても、それは厳密なものではありません。

 

一部のテクニックを除いて目数や段数といった概念がありません。左右に、ある模様を入れようとする場合

 

でも、段数を数えて模様の高さをきっちり揃えるといったものではなく、目で見て高さが

 

大体あっていれば 良い、と非常に大雑把 ・・・・・・いえ、大胆な織物です。

 

キリムは普通の織物から抱くハイソなイメージと異なり、豊かな大地の国民性を髣髴とさせる

 

大らかな織物であり、それもキリムの魅力と言えるのでは ないでしょうか?

 

ですからキリムは織りたいと思い立ったその日から気軽に始められます。

 

大らかなキリムの世界に触れてみませんか?

 

 

 

 

キリム単語帳

ヘーベ :

 ラクダやロバの背にかける袋。動物の背にかけた時に両側がポケット状になっており、

 

収穫物などが収納 できるようになっています。 スマック、ジジム、ジリが織り込まれることにより丈夫に 作られています。

ナマクダン: 

塩袋(岩塩袋)。凸形をしています。スマックが織り込まれていることが多いです。

ヤスツック: 背もたれクッション。中に葦がギッシリ詰め込まれパンパンに張った感触が背に心地よいクッションです。
チュワル :

 巨大な四角の袋状になったもので、主に穀物袋として使用されます。この袋も丈夫にするためジジムなどの

  テクニックが織り込まれています。
   

 

 

 

 

 

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